DHA・EPAの摂取で期待できる効果

先述したようにDHA・EPAは、ほとんど体内で作り出されることのない栄養成分ですので、食事で摂取することで補う必要があります。では、DHA・EPAを摂取することで、どのような効果が期待できるのでしょうか？

DHAには脳のはたらきをサポートし、脳を活性化させ、集中力や判断力など、脳の機能を向上させる効果が期待できます。一方、EPAには血液の中性脂肪値を減少させ、動脈硬化や心筋梗塞などのリスクを軽減させる効果が期待できます。

その他にも、DHA・EPAが持つ抗炎症作用により、関節の健康維持やアレルギー反応の抑制効果も。必須脂肪酸を十分に摂取することで、日々の健康を多角的にサポートすることができるのです。

DHA・EPAは、一度で大量に摂取するよりも、毎日こまめに摂取することが推奨されています。厚生労働省が定めた基準『日本人の食事摂取基準（2010年版）』によると、1日の摂取基準量は成人男性・成人女性の場合は1.0g以上の摂取が推奨されています。

DHA・EPAを多く含む食品

DHA・EPAはオメガ3系の不飽和脂肪酸の一種ですが、どのような食品に多く含まれているのでしょうか？

DHAとEPAはどちらも青魚に豊富に含まれています。代表的な食品としてはマグロのトロ（脂身）やサンマ、ブリがあげられます。ブリはビタミンEも豊富なので、DHAやEPAの酸化を防ぐ作用も期待できます。厚生労働省が定めた基準『日本人の食事摂取基準（2010年版）』によると、1日の摂取基準量は1.0g以上前後とされているため、基準量を摂取するためには、トロの刺身なら4〜6切れ、焼き魚の場合はサンマ1.5尾程度を毎日食べる必要があります。

また、魚以外の食品では、亜麻仁油やチアシードなどには、オメガ3系脂肪酸の一種であるα-リノレン酸が豊富に含まれています。α-リノレン酸を摂取すると体内でDHAやEPAに変換されますが、その量は摂取基準量から換算するとほんのわずかです。摂取目安となる基準量を摂取するためには魚からの摂取が最も効率的といえるでしょう。

DHA・EPAを上手に摂取するコツ

DHA・EPAを上手に摂取するためには、お刺身や焼き魚など、魚料理がオススメです。揚げ物など加熱調理は調理中にDHAやEPAを減少・酸化させてしまうため、できるだけ生の状態で食べるのが良いとされています。

また、サプリメントや栄養補助食品を利用するのも一つの方法です。日々の食卓で摂取するのは大変ですが、栄養補助食品なら手軽にDHA・EPAを適量摂取することができるでしょう。

最近では、オイル状で食事や飲み物にかけて使えるDHA・EPA製品も人気です。個包装タイプのものなら、いつでもフレッシュな状態で使用できるため、酸化による劣化の心配もいりません。

まとめ

DHA・EPAは、脳や身体の健康をサポートする重要な栄養成分です。積極的に摂取することで、集中力の維持や健康維持をサポートすることができるでしょう。

毎日の食卓にひと工夫加え、DHA・EPAの摂取を意識してみませんか？